トイレに行って失敗した話

20代の頃に派遣で事務員をしておりました。

 

かなり待遇の良い職場でして、一人だけ外見がやく〇みたいな人がいましたが(上司)、中身は優しいと思われます。ですが私としてはやはり怖すぎて、自分の中でだけ『スゥィートさん』と呼んでいました。

優しいあだ名を付ければ、怖さが半減されると思った苦肉の策です。

 

そして私の先輩にあたる方は、ポンコツ派遣の私に大変良くしてくださいまして、頻繁に外でのランチに誘われたり、仕事終わりには一緒にヨガ教室に言ったり、プライベートでも遊んでくださったりとまったりとした天国のような場所でした。

 

でも、数年後その天国のような場所から、エリート集団がいる戦場のような場所に異動がありまして。ただここも周りの方は最高に良い方ばかりでした。上司はかなり年上でしたが仕事ができると有名で、その方が動く時はピリリとした良い緊張感もあり、お手本にとはおこがましいのですが、憧れの上司でした。ちなみに俳優の小栗旬さんに似ています。身長は岡村隆史さんですが、部下に指示する姿はダウンタウンの浜ちゃんのような…とにかく采配が神がかっておりました。(以降 オグ村さんとします)

 

社会人人生でベスト3入りする程、本当に恵まれまくった環境でありました。

不満と言えば、暇な時は滅茶苦茶暇でそれがちょっぴり辛かったくらいです。

 

話しは本題になります。普段から私は頭や顔から汗を大量にかくことが多いのですが、その日もトイレ休憩がてら顔をハンドタオルで拭こうと思ったのです。しかしその日はハンドタオルを忘れてしまってロッカー行って何か拭けるものをと探しましたが、みつからず。

 

ただでさえポンコツなのに長いことトイレに行ってる=サボってると思われるのが不安で、えぇい!仕方ないとトイレットペーパーで顔を拭き、鏡も見ずに急いで席に戻ったのです。

 

ギリギリセーフかしら…といそいそ席に着こうとしたその時、仕事中のオグ村さんがものすごいものを見た顔で私をみてきたので、やっぱりトイレ長かったのかと動揺しかけました。するとオグ村さんが「〇ちゃん、顔に何つけてんの?」と。

 

どうやら私の顔にトイレットペーパーの切れ端が所々点在してしまっていたようです。誰かが小声で「トイレットペーパーついてる」と教えてくれました。顔から火が出る勢いでしたが、生温かく「トイレ行って見てきな」とオグ村さん。

 

顔トイレで顔をみたらちょっとやそっとどころではなかったので、二度とトイレットペーパーで顔を拭くまいと思った日であります。