私は幼い頃から、枕のひだを触る癖があるのですが、大人になってから一種の依存というか『ライナスの毛布』であるとなんとなく思うようになりました。
枕のひだがないと落ち着かなくて、なかなか寝付けなかった。触ると心底落ち着いたものです。
中学生になり、枕のひだを触ることになんとなく恥ずかしさを感じて止めようと思うように。だけど、枕のひだがそこにある限りは無意味な決意でした。
それに加え、中学生の時の制服はスカートにプリーツがついていて、これがまた枕のひだといい勝負で、触ると気持ちがいいのです。
そうこうして枕のひだとスカートのプリーツの中毒になっている自分に異常さを感じるようになりまして、これは本格的になんとか止めなくてはと。
枕はひだがついていないものにして、スカートは我慢するようになりました。
このような努力も虚しく、スカートのプリーツはどうにもならなかったので、今度は人目を盗みつつスカートのプリーツ中毒になりました。
そうこうしているうちに大人になりまして、全く触らなくなったのですが。
結婚した後に旦那の枕にひだがついていまして、驚きと感動の再開でした。枕にひだがついてる!って。今はごくたまに旦那に内緒で触ってます。
今から思えば、やや複雑な家庭環境で、小さい時から一人で寝てたのとミルクで育った影響?と思ったりもしますが、こればかりはよくわかりません。
でもあの時の私にとって『ライナスの毛布』は良くも悪くも落ち着きを取り戻すものでした。